Wikipedia編集で司書ができること(レファレンスとカタログの両面から)
来週、9/3(火)テレビ番組にてWikipediaが取り上げられるそう。
『マツコの知らない世界』9/3(火) 老後に彩りを!? 「カニカマの世界」&意外と知らない「Wikipediaの世界」【TBS】 - YouTube
知り合いのかたが何人か関わってるそうで、SNSにて情報を知りました。
近年盛り上がってますね。
プロジェクト:アウトリーチ/ウィキペディアタウン/アーカイブ - Wikipedia
を参照すると、今年に入ってから(昨年くらいから?)ウィキペディアタウン、毎週どこかで開催されているような状況。すごいなあ。
自分は図書館とWikipediaの関わりを
2015図書館総合展をふりかえる。 - あしあと。 のときに知り、
ご縁があって2017年には初めて編集に参加することができました。
初ウィキペディア編集、wikipedia TOWN参加。 - あしあと。
それから数回自分でやってみたり、
何人かで集まってフォローしあいながら作業をしてみたり。
↓こちらは2018年に参加したふくちのち。
3月3日(土)自分のチカラで 世界中に タカラ発信!!2ndを開催しました。 : 福智町図書館・歴史資料館「ふくちのち」
↓今年初めに開催された初級編。(海獺さんのブログより)
最近はあまり集まれてないのですが、ぼちぼち情報を追ったり、
告知や報告をしていただいたりSNSでの共通の話題にあげることで
関心を寄せています。
さて、タイトルの
”Wikipedia編集で司書ができること(レファレンスとカタログの両面から)”。
CA1847 - ライブラリアンによるWikipedia Townへの支援 / 是住久美子 | カレントアウェアネス・ポータル
にて是住さんも言及されているように、(以下引用)
”図書館には豊富な資料があり、特に公共図書館では地域資料を重点的に収集しているので、地域の情報を調べるためにはうってつけである。また、専門職員によるレファレンスサービスでは、文献紹介や事実調査を受けることができる。” (引用ここまで)
資料の収集において、またその資料を調査し提供するレファレンスサービスについて司書の専門性を発揮できる、とあります。
加えて、もうひとつ司書として専門性を発揮できるのでは、と自分が思ったのは、
カタロギング/書誌作成、調査して探すことができるようにするための下準備の役割です。
書誌作成は、日本目録規則であったり大学図書館であればコーディングマニュアルなど、図書館員としての専門知識とその書誌を検索するときにどうやったら探しやすいか、という図書館員ならではの視点が求められると思います。
自分はここ数年大学図書館の目録業務に時にはゆるく、最近はがっつり携わっているのですが、日々いろんな本の書誌作成や目録作成をしていて、
新刊(ネットに情報がある)→古本(ISBNがあるからまあ探せるかな)→古本(ISBNないぞ?)→古書(奥付にまだ情報があるからなんとか)→稀覯本(きこうぼん。手が震える、、、)とさまざまな本と接してきて、「世間にはまだまだ探せない本がたくさんあるんだな。。。」と実感する日々を過ごしています。
ネットで探せる情報も、実は誰かがつくったもの。
(CiNii Books - 大学図書館の本をさがす - 国立情報学研究所 にはいくつか自分がつく
った書誌が載っています、ひそかに)
目の前にない、探すデータもないけど関連資料が存在するかもしれない、というのは
レファレンスにおいて途方にくれそうですが、その意識をもつことは調査において可能性の広がりを持てることになるのではないでしょうか。
と書きましたが、現在ほとんどの公共図書館ではその目録作成を民間に委託していて
目録(OPAC)は検索するけれども作成には携わらないひとが大半ですよね。。
乙骨敏夫氏(前埼玉県立熊谷図書館長)によるCiNii 論文 - 公共図書館における目録業務の変貌と「目録リテラシー」について より
目録の作成と提供に関する調査報告書 (日本図書館協会): 2012|書誌詳細|国立国会図書館サーチ の調査結果として、以下を論文より引用します。
”2010 年調査で初めて、目録作成業務をどの程度外部に委託しているか尋ねられた。
結果は、「すべての資料を委託している」が 25.6%、「一部の資料の委託」が 69.5%ある一方で、「外部委託はしていない」と回答した図書館は全体の 5.0%に過ぎなかった。” (引用ここまで)
業務として携わっていないことを、日々の業務に加えて習得するのは難しいのかもしれません。
ただ、自分は目録業務に携わったから気づけたこと(経験していないひとが劣る、という意味ではありません念のため)その視点はレファレンスにも活かせるなあということ、それを伝えることができたらいいなあと思いました。
また、地域で出てきた灰色文献や新たに作成された新しい地域資料などが活発に書誌作成されたら、より役立つのではと思いました。
業務としてでなくても、スキルとして、なにか共有できたらいいなあ。