あしあと。

九州在住。ライブラリアン。あるいてきたことを、ちょこちょこと。ふりかえったとき、自分なりの道になっていますように。

図書館とわたし。

図書館とわたし。

もともとは自分の好みの本を読むのは好きだったけれど、大学出て公共図書館で働くまでは世の中にこんな様々な本があるとは思わなかった。働いて、仕事でのやりとりをするうちに、ありとあらゆるテーマの本が在ることに気づいて、それをまた年齢も環境もさまざまな人が利用していくことを面白く感じた。ひとの読書の始まりに立ち会えてるような。

20代のころはそうやって視界が広がっていくことが面白くて、またその仲立ちをしていることにやりがいを感じて、続けられたらいいなと思っていた。いま発行されてる本を、いま生きるひとに手渡す感じ。

それはそれで図書館とはそういう世界だと思っていた。

大学図書館?難しい本がたくさんあるよねえ
書誌目録?データって新刊が出ると更新されるよねえ
とそのころは思っていたし、どこか他人事だった。

4年前から大学図書館に勤めて書誌作成や目録登録をすることになった。

大学図書館の面白いところは
その大学の設置学部に合った選書、蔵書構成になっていること
なので蔵書冊数や学生数などの規模がもし似通っていたとしても、特色によって異なった構成になっている
○○大はこの分野が厚い、とか。
分類もそれに合わせて独自だったり、NDCコンマ下4ケタまでとる件名があったり。

それを学生さんたちや研究者である先生たちに使ってもらう。
やはり役に立ったらうれしい。

書誌作成。
公共図書館でも扱っているような現代発刊のものは参考にできる資料が多いのもあって比較的さくさくと作れるけれど、
古いものや洋書ではときに頭を捻ったり抱え込んだりすることもある。

これ何語?とか、文字が特殊すぎて読めないだとか、
何百年まえのもの?だとか、参考にできる項目が少なすぎるとか。

日本全国や海外の図書館が検索できるさまざまなサイトからさらにその図書館自体の蔵書検索にアクセスしてデータを眺めたり手元の本と比較したり。

そんなことを数を重ねていくうちに、古かろうが新しかろうが、和書であろうが洋書であろうが、易しかろうが難解であろうが、それぞれが誰かに読まれるために作られたものなんだろうなあ、とわけへだてなく思うようになった。どの本も等しく。そういう視点をもてて、どんな本をみても楽しめるようになった。

この先またどういう仕事や業務を担うのかわからないけれど、これまで携わってきて、自分が図書館や本について見識が深まったことは個人としてよかったなあと思っている。人生を豊かにしてくれた。好きなことに、携わってこられてよかった。